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    火野正平とうちゃこ日記(850)2019年春の旅 山梨 月曜版 BS日本縦断こころ旅

    • 2019.05.14 Tuesday
    • 04:35


    寒河江幹です。

     2019年春の旅、6週目は山梨県です。

    【下九一色郵便局】市川三郷町

    平成十三年の春、突然、夫が脳出血で倒れ、コンタクトの取れないまゝに十二年の介護を終え、今年七回忌を迎えました。ちか頃しきりに夫の仕事場が思はれます。
     そこは、市川三郷町を流れる芦川という渓谷の川沿いに点在する集落の中にある下九一色郵便局という小さな局です。その郵便局の前は澄んだ水を湛えた芦川が流れています。この芦川は甲府盆地の流れを集めて、富士川の大河となる川の一つです。
    その渓谷に沿った道を、夫は日々通いました。途中歩いて帰るお年寄りを車に乗せてあげたり、地域の人達と語り合いながら仕事をしていたようでした。
    多分その人達も、今はほとんどおられないでしょう。
    この渓谷は、春の芽吹きと新緑、夏の川遊び、秋の紅葉、冬は山間に見える滝が凍って素晴らしい景色をみせます。 この道には運慶作の仁王門と言はれる古刹もあり、古くは富士登山への一つのルートだったそうです。夫はこの渓谷がとても好きでした。水墨画が趣味だった夫はよく写生に出かけ、また、私の趣味である短歌の吟行にと、ドライブしてくれました。
     夫が臥してより訪れることができなくなった今、郵便局と渓谷はどのように変わったのでしょう。


     



    【母の白滝】富士河口湖町

    河口湖に生まれ育ち、嫁いだ先も車で10分ほどの同じ町内。頭のてっぺんから足の先まで河口湖の人間です。
    自然豊かで風光明媚なこの町は、私の自慢のふるさとです。
    四季折々、日々刻々と移り変わる美しい富士と河口湖を見ながら、毎日通勤の車を走らせています。
    そんな私の「こころの風景」は河口浅間神社の裏手の山にある滝、その名も「母の白滝」です。
    それほど大きな滝ではありませんが、御坂の山々の豊かな水が集まり流れ落ちる荘厳な滝です。
    子どもの頃は、自宅から徒歩で30分ほどの所にあるその滝に、年に数回は行っていました。近くの沢でカニを捕まえたり、暑い夏には涼を求めて。そして、子供だった私が最も楽しみにしていたこと、それは滝の横にある小さな売店でサイダーを買ってもらえることでした。当時、サイダーは贅沢な飲み物でしたから「母の白滝」に行くことが本当に楽しみでした。大人になってからは殆ど行く機会がありませんでしたが昨年の夏、孫たち三人を連れて久しぶりに滝を訪れてみました。水の流れを落ちる音、水しぶき、ひんやりとした心地よい空気、母の白滝はいつものように私を迎えてくれました。滝の前に立つと、自然に心が落ち着いていくの感じました。
    正平さ−ん。山道で恐縮ですが、ぜひマイナスイオンたっぷりの母の白滝で身も心もリフレッシュしてください。

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    【桐沢橋】韮崎市

    30年前“山梨に住みたい ヤマメのいるきれいな水の山梨に行きたい”と言う長崎生まれの主人と2歳半の娘と、東京より移り住みました。
    この地の桐沢橋から富士を眺め振り返ると、八ヶ岳。
    この橋からは、電線が1本でも写ることなく実に美しくカメラにおさめることが出来ます。
    夢を叶えた主人は、40代で亡くなりました。
    本当に辛かったです。
    今は、主人の代わりに山々を眺め、川を、代わりに私が見ながら、車の中で話しかけながら、見続けています。
     そして、娘は大学から都会に移り、私とは逆に外から山梨を見てもらいました。
    今は男の子を授かり、主人が元気でいたら無理やり、山や釣りをと振り廻されたであろうと、想像したりします。
    それが実に楽しいと思えるようになりました。

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    【広瀬ダム】山梨市

    子供の頃の父との思い出です。
    父は真面目で堅物その傍ら大変子煩悩でした。
    特に私は父が年を取ってからの子なので溺愛されてました。
    そんな父はダムが大好きで山梨県内のダムによく連れて行ってくれました。
    しかし小学生の私にはダムは全く面白くなく父は色々と説明してくれるのですが、つまらなくて仕方がありません。
    そんな私に気付いたのか気付かないのかダムの風景を描くことを薦めてくれました。

    しかししかしダムを見ても楽しくないのに更に描くのは、もっと楽しくないのです。
    気が乗らない私、絵を描くのは大好きなのですがどうも進まない
    そんな私をみて上手に描けないと勘違いした父は 私の色鉛筆をとって こう描くんだよと言わんばかりに描き始めます。
    真面目な父らしく詳細に描き始めさらに描きこみ最後まで仕上げてしまいました。
    「ちーちゃん、出来たね」
    まるで一緒に描いたように言いますが私は一切描いていません 父のダムの絵です。
    しかし父は嬉しそうに私が描いたようにみんなに見せ喜んでいました。
    家族は絵の風合いがどう見ても大人、父なので私が描いてないのは一目瞭然。
    またかあ と思っていたようです。
    父はもう亡くなってしまいましたが私のことが大好きな父を象徴する一コマだなと思い
    今回お知らせさせていただきました。
    その思い出のダムは広瀬ダムです。


     

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